営業育成の属人化を脱却し、再現性ある仕組みへ。1,000名採用を見据えたディップがSaleSeedとともに取り組んだ組織づくり

お話を伺った企業

ディップ株式会社

人材サービスとDXサービスを展開するディップ株式会社では、営業人材の育成を重要な経営テーマの一つとして捉えています。近年、新卒採用の規模が拡大する中で、入社後にいかに早く現場で活躍できる状態をつくるか、また育成を安定して再現できる仕組みをどう整えるかが課題となっていました。その一方で、営業育成は現場や個々人の経験に委ねられやすく、全体を見渡した体系的な設計が難しいという悩みも抱えていたといいます。

今回は、メディア事業本部 事業推進統括部 人材開発部の小池様、片岡様に、研修サービス導入の背景と株式会社SaleSeedを選定した理由、さらに導入によって得られた成果や今後の展望について伺いました。


導入前の課題
2026年4月入社の新卒採用人数が前年比約1.7倍の500名へと急拡大する中、営業の「質」と「実践量」を両立した指導体制が構築されていなかった。
導入の決め手
SaleSeedは営業を専門領域とし、人材業界の大手企業出身者で構成された講師陣が研修を担当していたため、信頼感があった。
導入後の結果
育成における「共通言語」が社内に浸透し、指導の軸が安定した。その結果、社内のリソースを意思決定に集中させながら、入社前の段階から営業人材としての基礎スタンスを着実に育てられるようになった。

採用規模の拡大やテレアポへの心理的ハードルが人材育成の課題に

営業体制において、当時どのような課題を抱えていたのでしょうか。

小池様:

これまでは社内のリソースのみで育成を行っており、10名から15名の内定者に対して、1名の指導者がつく体制でした。しかし、研修期間は次年度の新卒受け入れ準備とも重なるため、育成に十分な時間を割くことが難しく、どうしても片手間の対応になってしまうという構造的な課題がありました。

また、経営層からは採用規模の急拡大もあり、「量と質の両面を意識した営業経験を積ませたい」「営業行為そのものへの心理的ハードルを下げたい」という強い要望も受けていました。 具体的な採用スピードで言うと、2025年4月は300名、2026年4月は500名、そして2027年4月は1,000名と、短期間で採用人数が倍増しています。この規模の人数を社内人員だけで指導しようとすると、どうしても個別の細かい指導に意識が向きすぎてしまい、組織全体として目標とする「圧倒的な実践量」を担保できないという限界に直面していたのです。

従来の育成体制では、具体的にどのような点に限界を感じていたのでしょうか。

片岡様:
内定者の多くは営業経験がないため、テレアポに対して強い抵抗感を持つ傾向があります。「自分にはできないのではないか」という不安から、研修中に架電の手が止まってしまうケースも少なくありません。

社内の限られた人員では、こうした一人ひとりの心理的ブレーキを払拭しながら、十分な行動量を引き出すまでのフォローがしきれませんでした。そのため、外部の専門的な視点を取り入れることで、営業に対する解像度を早い段階で高め、実際の経験を通じて営業への耐性を養う仕組みが必要だったんです。

外部リソースを活用するにあたり、どのような基準を重視しましたか。

小池様:
単に人手を増やすのではなく、「育成の設計を変えられるかどうか」を最も重視しました。営業育成の課題は、リソース不足だけではありません。育成内容が属人的になりやすい点こそが本質的な問題だと捉えていました。外部パートナーを導入する以上、個別ノウハウの提供にとどまらず、営業人材に求められるスタンスや基礎スキルを体系的に整理し、再現性のある形で落とし込めるかどうかが重要でした。

加えて、第三者視点も重視しました。社内の人間が伝えると、どうしても「ディップ独自の考えだろう」と受け取られてしまう場面があります。特に育成の初期段階では、外部のプロが業界標準の基準を伝えたほうが、本人たちに響きやすく説得力が増すからです。育成における客観性を担保するためにも、外部の視点は欠かせないと考えていました。

SaleSeedを研修パートナーとして選定した理由を教えてください。

小池様:
SaleSeedは営業を専門領域として捉え、営業という仕事を構造的に整理している点に魅力を感じました。単なる研修提供ではなく「営業をどう定義し、どう育てるか」という明確な思想を持っていると感じたことが大きな理由です。

また、講師陣が人材業界に精通し、大手企業での実績を持っていた点も重要でした。自社の文脈だけに閉じず、業界全体を俯瞰した視点で語れることは、育成設計において欠かせない要素だと考えています。

導入後、社内リソースを戦略判断に集中できるようになった

導入後、どのような成果を感じていますか。

片岡様:
営業活動を振り返る際の共通言語が揃ってきたことが最大の成果です。成果の良し悪しだけでなく、内定者の間で、どの工程で何が起きていたのかを分解して考える習慣が定着しました。

また、営業への向き合い方が体系化されたことで、ばらつきが出やすかった初期のスタンス形成にも一定の統一感が出てきています。インサイドセールスやアポイント取得に特化した専門的なアドバイスを受けられたことで、業務プロセスへの安心感も生まれています。入社前後の育成をシームレスにつなげられた点は、組織として大きな前進です。

特に印象に残っている点はありますか。

片岡様:
「営業を再現可能な仕事として捉える」という前提が明確だったことです。営業は根性論や個人の資質で語られがちですが、SaleSeedの研修では行動プロセスを分解し、どこに改善余地があるのかを言語化する設計が中心でした。

その結果、成果の有無だけで一喜一憂するのではなく、成果につながる行動を再現するという意識が受講者に根づいていきました。入社後の営業人材に求められる基礎スタンス、つまり「なぜその行動をするのか」「顧客にとっての価値をどう考えるのか」といった前提が整理されていた点を高く評価しています。

導入して良かったと感じる点はどのようなところでしょうか。

片岡様:
運用が非常に進めやすくなりました。研修の場を回すだけでも一定の工数がかかりますが、進捗管理や課題把握までを社内だけで担うのには限界があります。外部パートナーが入ることで、現場運営と育成実行を安定させつつ、社内は優先順位付けや意思決定といった上流工程に集中できるようになりました。

SaleSeedが1,000名規模の組織を支える基盤に

メディア事業本部 事業推進統括部 人材開発部の皆様

週次ミーティングの内容やSaleSeedからのフィードバックについてはいかがでしょうか。

小池様:
週次ミーティングで報告いただく内容の解像度がとても高いと感じています。例えば、受講者がどのレベルでつまずいているのか、その原因は何かが現場感を伴って整理されてる印象です。

また、「このメンバーは早期にフォローしたほうがいい」といった提案をいただけるので、社内面談や対応の優先順位をつけやすくなりました。採用人数が倍増する中で、全員を同じ粒度で見ることは現実的ではありません。その意味で、リスクを早期に把握できる点はかなり価値が高いと感じています。

今後の展望についてお聞かせください。

小池様:
営業育成は、優秀な個人を増やすことではなく、組織として再現性を持たせることが本質だと改めて感じました。そのためには、営業を専門領域として捉え、業界全体を俯瞰した育成思想を継続的に取り入れることが重要です。

研修内容を磨き続けることはもちろんですが、「なぜこの育成が必要なのか」「どのような営業人材を目指すのか」という設計思想を明文化し続けることが1,000名規模の営業組織を支える基盤になると考えています。

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